急に人を増やすのはどうなんだろう?

IT業界で仕事をしていると、急に人をバンバン入れて増やしたりする場面を見ることがあるんだよね。

いつも思うんだけど、人って増えれば増えただけ管理コストも増えるから、10人日の見積りを1人で10日かけてやるのと、10人集めて1日でやるのとを比べたら、圧倒的に1人で10日かけてやる方が効率いいんだよね。

例えば、1人だったら、

  • 最初の2日は内容理解。
  • 4日かけてコーディング。
  • 残りの4日でテストとバグ潰し。

2人になると、

  • 最初の1日で内容理解(2人が)
  • 2日かけてコーディング(2人が)
  • 2日かけてテストとバグ潰し(2人が)

4人になると、

  • 半日で内容理解(4人が)
  • 1日でコーディング(4人が)
  • 1日でテストとバグ潰し(4人が)

10人になると、(1日8時間の就業として)

  • 1.8時間で内容理解(10人が)
  • 3.6時間でコーディング(10人が)
  • 3.6時間でテストとバグ潰し(10人が)

2人ぐらいまでは人によっては効率化できそうだけど、10人はもうカオスだよ…

1人の時は1人あたり16時間かけてたのを、10人になると1人あたり1.8時間だから、1人にかかる負担は10倍ということですね。

これは単純な例だから、明らかにおかしいのはわかりやすいし、現実的ではないんだけど、プロジェクトの規模が大きくなったり、トラブルが発生したり、新規でプロジェクトが立ち上がった時は、なぜか一気に人を集めたがる。

なんでか?

規模が大きいとマネジメントが大雑把になるので、数字を計算するのが手っ取り早いので、単純に人間を駒扱いし始める。トラブルが発生すると早めに終息させたいので、人海戦術に走ってしまう。新規でプロジェクトが立ち上がった時は、とにかく不安だからいっぱい人を入れて、その中に優秀な人がいることを願う。

こんなところかと思う。

でも、大体はうまくいってない。結果的にはなんとかなっている(と思い込む)ので、それを実行した人は誤った成功体験(?)を得てしまう。

じゃあ、どうすればいいのか?

基本的には期間を調整するのが一番良い。余裕があれば最初はゆっくりでも、後から良好な循環が期待できる。もちろん期待だけではダメだけど。

人日工数、人月工数っていうのは、概算的な金額や規模を把握するのには良いかもしれないけど、それを単純に割っちゃダメです。

人間を割るようなものなので…

というのをみんな理解してくれない、自分がやられると不満な顔するのにね。

予算や期限ありきで考えるからだろうなー(。・ω・)ノ゙