MOLDの定点観測(2018年6月17日)

MOLDについて定期的に集めた情報をアウトプットしています(∩・∀・)∩

前回:MOLDの定点観測(2018年5月31日)

MOLD 公式へのリンク

「MOLDって何?」という人はまずは以下に目を通すといいです。

公式サイト:https://moldproject.org/index_ja.html
ホワイトペーパー:https://moldproject.org/whitepaper_jp.pdf
コミュニティ:https://moldproject.org/community_ja.html
YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UC_zk2uuv79e2vpjV1jit1uQ
ブログ(Medium):https://medium.com/mold-project

MOLDの現状(2018/6/17)

取引所の値動き

前回(5/31)の時と今回(6/17)の買板、売板の状況を比較します。

MLD/BTC MLD/ETH
買板 売板 買板 売板
前回(5/31) 0.614037 BTC 44538000 MLD 25.50367 ETH 9265000 MLD
今回(6/17) 0.149371 BTC 5717000 MLD 1.97027 ETH 6021000 MLD

売り、買いどちらもすごい減った。

取引が減った要因は明確で、HitBTCが日本居住者向けの暗号通貨取引サービスの提供を停止したため。暗号通貨取引を停止しただけなので、HitBTCに置いてある資産自体は没収されたりとかはしませんが、全くアクセスできなくなるリスクはあるので、資産を置いているなら自分のアドレスに退避した方がいいでしょう。

直近で少し上がったのは取引できなくなる前に、購入した人がいたからかもしれないですね。

※MOLD(MLD)は現状HitBTCにのみ上場していますが、HitBTCでは2018年6月16日以降、日本居住者の取引を停止しています。(日本人ではなく日本居住者)

MLD/BTC

MLD/ETH

MOLD Ethplorer

Ethplorerで見てみると本日時点で以下の通りです。

  • Transfers:5,772
  • Holders   :2,737

やっぱり6月3日近辺のトランザクションが多いねw

HitBTCだと思われるアドレスには、もともと2億近くのMLDがあったけど、現状は5000万ぐらいまで減っているので、かなりの量が抜けていると思う。というか、そうすると1.5億MLD近くを日本居住者が持っているのかな?他の国に住んでいる人も今回の処置で退避している可能性があるので、断定はできないけどタイミング的にはかなりの数量を日本居住者が持っていったのかもしれない。

MOLD Information

MOLD Transfers

MOLD Holders

6月1日から 6月17日までの主な動き

ホームページの日本語化に続いて、中文が追加されました。

また、公式BlogとしてMediumに寄稿がされていました。これは公式ホームページのBlogからも

ちなみに、ずっと前からMediumにはMOLD_gamesというアカウントで投稿は合ったんだよね。中国語だけど。

その他

今回はMediumへ6月14日の投稿を読んでいた。

MOLD自体の構想は僕の嗜好とマッチしているので、特に何も意見はないんだけど、ここから先は個人的な好みですね。

MOLDは当初の構想から、非中央集権にこだわりがあり、それは先日のホワイトペーパーからも、今回のブログの以下の記述でもわかる。

MOLDが採用するブロックチェーンは、あくまでもパブリックチェーンである。非中央集権的な構造を持つユーザー間の経済圏の創出はMOLD構想の核であるため、非中央集権性を保つことは大前提となる。

ブロックチェーン比較(パブリック・プライベート・コンソーシアム型)より

一方で、処理の迅速性や決済の即時性に言及し、コンセンサスアルゴリズムはPoSに基づいたものを採用する予定としている。

但し、ユーザーによる自由活発な経済活動を生み出すには、同時に処理能力や実用性も必要になる。そこで、
〜 中略 〜
つまりコンセンサスアルゴリズムは、PoSに基づいたものになる。

ブロックチェーン比較(パブリック・プライベート・コンソーシアム型)より

簡単に言えば、コインの保有量を元に承認者を機械的に選出し、その承認者を信頼することで即時決済を実現するということ。また、非中央集権を実現するために、承認者はずっと同一者ではなく一定期間ごとに入れ替わり、また一定数のコインをデボジットすることで誰でも参加可能とするということだと思う。

僕は非中央集権を第一に考えるのであれば、根本的なはPoWが一番だろうなとは思う。処理の遅さとファイナリティが弱いとはいえ、誰でも参加が可能で、参加者全員が支えていて、高いハッシュ値を持っているのであれば攻撃よりも貢献の方がメリットが高いという思想にとても共感している。PoWのデメリットである処理の遅さやファイナリティに関しては、現在のBitcoinで実装されたライトニングネットワーク(以下、”LN”)のような、2ndレイヤーで吸収する方が良いのではないかなとは思う。

そもそも、ブログでトリレンマとして取り上げている通り、全てを満たすような方法は現状存在せず、一方を優先すれば一方は犠牲となる構造なので、それぞれに必要なレイヤーを重ねて選択肢を増やすことで、参加者が自分の必要な取引に合わせて選択できる。という方が、シンプルでわかりやすいと思う。

Bitcoinのような処理は遅いけれども、非中央集権なPoWのチェーンはICOや大口の取引で利用し、素早く即時性はあるが、少額取引に特化したLNはゲーム内通貨やパブリッシャーへの支払いに使うというような使い分け。加えて、PoWのアルゴリズムはゲームプレイに特化させて、ゲームのプレイヤーが使うゲーミングマシンで少しずつマイニングに参加させる元気玉方式(もちろん承諾を得て)にすれば、ゲーム市場が盛り上がれば盛り上がるほど、基盤となるチェーンのセキュリティと分散性が上がって良いんじゃないかな。

…とか、まあ妄想をしてしまうんだよね。

だからといって、MOLDがこれから取り組もうとしている独自チェーンの実装が、駄目だ・無理だ・出来ないとか思っている訳ではなく、それはそれで「どんなものが出来るのだろう?」と興味津々ではある。

気になるのは一定のデポジットがあれば誰でも承認者になれるという仕組み自体に、大量にMOLDを保有しているだけの人に寡占されない仕組みをどうやって構築するのだろう?というところかな。KYCと独自ウォレットの組み合わせでアドレスを特定し、制御するのかなとは思うけどその気になれば、KYCを偽造して同一人物が大量にアドレスを作って寡占することも出来そうな気がする。

あとは、MOLDに関しては初期のICOで保有者がそこまで多くないので、大量に保有している人が一定数いることを考えると、新規に少額で参入しようとする人にどういう形でメリットを与えられるのかが気にはなる。

経済圏がうまくエコシステムで形成されなければ、陳腐化してしまうリスクというのも考えられるなーと思うよ。

実際にどんなアルゴリズムを作るのかは気になるけど、時間はかかると思うので温かく見守っていきましょ(。・ω・)ノ゙