今の世の中は本当にすごいんだなと思う

2018-03-03

物心がついた頃といえば、身近にいたのは父、母、兄、祖母、祖父、つまり家族だけだった。と言うことはその頃の自分は家族以外から情報や知識を得られなかった。

僕の場合は兄が二人いたので、この頃で6人が常に自分の周りにいた。

4歳からは保育園に入ったので、その頃の先生や上下にいた同年代の子供達がいた。この当時で家族を含めて、15人から20人が常に自分の周りにいた。

小学校に入ると「友達100人できるかな?」もよろしく。学校の先生や同級生、上級生を含めて、100人以上は常に自分の周りにいた。

ちなみに1年生で初めて給食が出た日のことが忘れられない。

給食というものがあり、母親以外の人が作ったものが食べられるということで、すごい楽しみにしていたんだけど、出てきたのは「食パン1枚」と「ジャム」と「牛乳」。おかずはなかった…

確かその日は午前中で終わったと記憶しているんだけど、だからだったのか?

とてもがっかりして帰った記憶がある。その後は普通にご飯かパン、おかず、汁物、牛乳、というメニューだったので良かったけど、ある意味初日のこのメニューがショッキングすぎて、今でも覚えている。

中学校以降になると、コミュニティの場所が変わるけど、常に自分の周りにいて会話をしたり、授業で関わる人数は概ね100人前後で変わらない気がする。

で、自分の中で疑問が湧いて、気になることがあった時にどんな行動をするか?というと。まずは周りに聞いてみる。身近なことは同級生に聞いてみる。同級生に聞いて見てわからないものは親や先生に聞いてみる。

全員知らないかもしれない。答えを知ることはできないかもしれない。もしかしたら、途中でしったかぶりな回答をされて、鵜呑みにしてしまい、間違った知識を蓄えるかもしれない。

それでも、知りたい もしくは おかしい と思った時の行動は、図書館に行って関連した本を読むとか、ちょっと難しいかもしれないけど、知っている人に会いに行くとか、そんな事で欲望を満たす。

ちょっと気になった程度のことが、とても長い手間暇をかけないと解決しないという場面が多く、好奇心があまりにも強ければその手間を乗り越えて実行はできたけど、ちょっとした好奇心だったらすぐ諦めてた。

僕が小さい頃であれば、テレビ番組、ラジオ番組、雑誌にお便りを出して回答してもらうのを期待するとか、子供電話相談室というのもあった。でも、手紙を書くとか電話をかけるというのは億劫な面があって、ちょっとぐらいの好奇心だったら手を出さない。それに採用される数に限りがあるので、面倒臭いというのを乗り越えても全く採用されなければ諦めてしまう。

そのうちに、「〜べき」というのを、何度も何度も繰り返し聞いているうちに、ちょっと難しいことや性に関するような隠匿されるようなことは、知らずに立派な社会人になって、結婚して子供を作り、子供が大きくなったら隠居するような未来を描き始める。

いやいや、そんなことを書きたかった訳ではなく(笑)

今はインターネットがあって、そこには世界中から情報がアップロードされていて、家でパソコンを使わなくても、スマホで検索ができる。インターネットが一般的になったのは、Win95あたりからだと思っているので、普及してもう10年以上。膨大な量の情報があるから、正しい情報も、誤った情報も、どちらももちろんある。

それでも何がすごいって、ちょっと気になってスマホを開いて、検索窓にキーワードを打ち込んだら、世界の誰かがアップロードした情報がものの数秒で見れてしまう。距離なんか関係なくて、時間もグッと短縮されている。

詐欺もやっぱりたくさんあるけど、それはインターネットがなかった時代もあったはずだし、どちらかというとインターネットがない時代は、詐欺だと気づかずに人生を終える方が多かったかもしれない。

こういうことを考えてみると、年長者の言うことを真摯に受け止め、耐え難きを耐え、忍び難きを忍び、雨にも負けず、風にも負けず…と言うのも確かに必要な事ではあるけれども、それを遥かに上回って、子供のうちから小さなコミュニティに閉じこもらずに、自分が興味のあることは好きなだけどんどん調べ、考え、試して、失敗し、成功して行くことができる、と言うのはすごい世の中になったんだなと思ってしまう。

僕が子供の頃に気になって、何年も経ってから初めてその意味に気づいた、というような体験は、スマホを持たせて自由に検索できる環境だったのであれば、一瞬で解決できたんじゃないかなと思ってしまう。

子供の方が失敗経験も少なくて、色々なことにチャレンジする気概があるのだから、好きなようにやらせて、大人は取り返しのつかない失敗だけはさせないように見守る方が、いいのかもしれない。

そんなことを「君たちはどう生きるか」という本を読んで考えてしまいました(。・ω・)ノ゙